材料のつかみ方一つが
品質に影響
量産が決まった製品の生産準備を担当しています。製品図面をもとに、「この通りにすれば正確かつ効率的に量産できる」という工程をつくる仕事です。
まず加工に使う金型や材料保持に使う治具を、仕様書を作成して外注先のメーカーに依頼するのですが、過去の不良品や不具合の情報をもとに、同じことが起きないよう、あらかじめ対策しておく必要があります。金型や治具が完成したら、試しに加工する「トライ」を行います。材料の加熱温度やプレスの圧力などを何通りも変えては試し、最適な製造条件を見つけ出します。平面の樹脂シート材料を、1回のプレスで深い凹凸のある形状に、しわや破れを出さずに加工するのは簡単ではありません。シートをつかむ機械の爪の位置や、離すタイミングも問題。それを探りながら、不良品や設備不具合発生につながる要素を見つけ、対策もしておかなければなりません。品質を落とすことなく、よりコストを抑えることも求められます。